tiisanakonomi2005-09-27

彼女は 自分の欲しいものが分からなかった
おもちゃがいっぱい並んでいるお店の中で
他の子供達が
「あれが欲しい」
「これが良い♪」
と、嬉しそうにはしゃいでいる中
彼女はどれだったら親が気に入るのだろうかと考えていた。

欲しいものが分からなかったわけではないのかもしれない
いろんな色が綺麗に並んだ小麦粘土の棚の前で釘付けになったこともある

だけど
家には小さい兄弟がいるから
口に入れちゃうといけないから。。。
見てるだけ。

冷蔵庫の中にあった大好きなお菓子
とっても美味しくって
大好きなお菓子

だけど
これは誰かの為の物かもしれない
自分が食べてしまったら
きっとだめなんだと思う。
お母さんに叱られるって思う。

自分の事はいつも後回しにするのが当たり前だった

それを決して 苦痛だとは思わなかった
当たり前だと思っていた

そうやって
いつも他の人の事を気にしていた。
他の人の目を気にしていた。

何時だって気にしていた。

そうやって
だんだん自分のしたい事や
自分の気持ちやらを 見失っていった気がする

誰かが望む 自分でいなくっちゃいけない気がしていた。

そんなことできるはずないんだけど…